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米原万里さんを偲んで・・・


突然の訃報に気持ちが動揺しました。

ロシア語通訳でもあり、一方ではユーモア溢れるエッセイや小説の名手でもある
米原万里さん、闘病中ということは耳にしていましたが、もうすっかり回復に
向かっていらっしゃるものと信じていた矢先のことでした。


お父様の仕事の関係で小学生の時の一時期をチェコのプラハに住み、
そこのソビエト学校に通った万里さんですが、そこでの体験や数々の
エピソードを綴った文章は実に生き生きとしており、同年代の私はあの頃の
自分と照らし合わせながら興味深く読んだりしたものです。
それに、およそ東欧圏の世情というものにまったくもって疎い私にとって彼女の描く世界は
好奇心をいやおうなくそそられるものだったのです。

本業の外国語同時通訳の舞台裏とでも言ったらいいのでしょうか、我々の想像も及ばない
大変な仕事のこれもまた悲喜こもごものエピソードを痛快に、時に深刻に描き出し、
読む者を飽きさせません。

これからもずっとずっと彼女の書くものを読んでいくつもりでした。

あのおおらかな笑顔と、時に飛び出す歯切れのいい毒舌もその底にある
温かさが感じられたからこそ共感を覚え、微笑ましくも感じられたのだとつくづく思います。

月並みな言葉ですが、ありがとう!と万里さんに伝えたい。
でも、本当はその事実を認めたくない・・・残念のひとことです。


マザリィーのHPも是非ご覧下さい。
http://www.motherly.jp
by motherly | 2006-06-13 17:10


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